
A reading & storytelling of world’s end girlfriend’s Resistance & the Blessing — and beyond
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『抵抗と祝福』は迷宮であり、これほど美しい迷宮はかつてなかった。全35曲、145分に及ぶ非線形の時空で、二つの魂は炎に乗って何度も転生し、星の軌跡を描く。生まれ変わるたび、肉体となるたび、一輪の花が咲き、世界は花の曼荼羅となる。
迷宮はあまりに巨大で複雑で、聴く者は知らぬ間に迷い込む。weg はかつて一枚のルートマップを示したが、「自分しかわからない」と言った。「最初と最後の曲を逆再生してみてはどうですか?」そこで私は聴いた──その二つの歌は、私の中にあなたがいて、あなたの中に私がいること。永遠に循環する映画。メビウスの迷宮。
だが、その途中の道はどう歩めばいいのか。精巧な建築、緻密な構造なのに、その全体像がどうしても掴めない。おそらく永遠にあのルートマップは読み解けないのだろう。それでもある日、夜の火を見つめていると、炎の奥からひとつの物語が立ち上った。
さあ、炎に乗って迷宮を駆け巡ろう。火の中から聞こえた物語を、あなたに語らせてほしい。

weg のルートマップ
第一章 火
プロメテウス(または現代のプロメテウス)の火。
ヘラクレイトスの火。
宮沢賢治の蠍の火。
タルコフスキーの火。
デイヴィッド・リンチの火。
核、原子力、戦争としての巨神兵の火の七日間。
人は火を盗み、文明を築き、新たな人類を生み出し、やがて火によって自らを滅ぼす。人は愛に火を灯し、他者を照らし、世界を救おうとする。だが火は動じない。それはつねに純粋であり、暴虐であり、儚く、しかも永遠だ。宇宙は永遠に生きる火である。
Tr2. Reincarnation No. 9 – Fire, walk with me.(第九輪廻曲:火よ、我とともに歩め。)は「複数の生と死、時間と空間を行き来するための呪文」である。
タイトルそのものが「輪廻曲」。呪文は『ツイン・ピークス』から直接引かれている。
Through the darkness of future’s past,
The magician longs to see.
One chants out between two worlds:
Fire, walk with me.
来たるべき過去の闇を
見通すのが魔術師の望み
二つの世界の間から声が放たれる
火よ、我とともに歩め
『ツイン・ピークス』の赤い部屋では、人々は逆さに語り、時間は非線形に流れる。この曲をよく聴いてほしい。順方向に、逆方向に。あの狂気じみた「歓喜の歌」が聴こえるだろうか。順再生でも、逆再生でも、それは「歓喜の歌」であり、逆再生では「Hallelujah」にもなる。子どもたちは「Hajulellah」と歌う。それは卓越した技巧であり、魔法の具現でもある。
第二の呪文は、Tr12. Reincarnation No.9 – More tears are shed over answered prayers than unanswered ones.(第九輪廻曲:叶えられなかった祈りより、叶えられた祈りのうえにより多くの涙が流される。)
「Tr2の変奏。Tr2と関連し時間と空間を越えるための祈りとして。」
「いくつもの生を越える強い祈りと、呪いへと変容してしまいそうなギリギリの状態。」
火が燃え上がり、収束するのを見る。いくつもの生にわたる執念が織りなす、呪いの大合唱。そして火は跳ね上がり、その執念を一つに揉み合わせ、ワームホールへと捏ね上げる。
第三の呪文は何か。もはや明示はない。もし Tr11. Eve が第一の世界の終わりを示し、Tr20. Black Box Fatal Fate Part 2 – SEVEN SIRENS が第二の世界の終焉を描くなら、その先に置かれるべき呪文はおそらく Tr25. Fire on the Lethe(燃えるレーテー)であろう。
静まり返った冥府。レーテーの岸を打つ水音。そこに吟唱が響く― Tr12 とは旋律が異なるが、唱え方は似ている。終盤には駆け抜けるような音がある。
この吟唱は、映画『燃ゆる女の肖像』の焚き火のシーンからのサンプリングかもしれない。死のように静かな冥河を燃え立たせるものは何か。それは心の火だけだ。

これが元ネタですか?
それでは、火の中へ。輪廻が始まるよ。
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